Kaizen Presentation Contest 第22回カイゼン大会

ご報告:第22回カイゼン大会が盛況のうちに終了しました!

2026年3月27日(金)、草津市民交流プラザ 大会議室にて「第22回カイゼン大会」が開催されました!

  • 3社の企業にご登壇いただき、日々の業務における課題解決への情熱と、未来を見据えた挑戦が感じられる発表が続きました。
  • 発表企業への直接質問とグループワークも実施し、参加者同士の活発な意見交換が行われました。
  • ご参加くださった皆様、そして素晴らしいご発表をいただきました企業の皆様、誠にありがとうございました!
第22回カイゼン大会

熱気あふれる事例発表!

  • 今年のカイゼン大会では、3社の企業にご登壇いただき、それぞれのユニークな「カイゼン」をご紹介いただきました。どの発表も、日々の業務における課題解決への情熱と、未来を見据えた挑戦が感じられる内容で、参加者の皆さんも熱心に耳を傾けていました。

1. 株式会社 イシダ

  • 発表テーマ:『DX推進による生産性向上 〜もっと良く、もっと早く、もっと楽に〜』
  • 発表者:生産部 スマートファクトリー推進課
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  • 【会社概要】本社所在地:京都市左京区聖護院山王町44 / 創業:明治26年5月23日(創業132年)/ 資本金:99百万円 / 連結売上高:1,774.4億円(2025年3月決算)/ 従業員数:4,416名(2025年6月時点)/ 企業理念:『三方良し』(自分よし、相手よし、第三者よし)/ 主要事業:計量・包装・検査・搬送・情報・衛生機器の製造・販売
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  • 「VISION 2030」として連結売上高2,030億円・営業利益率10%以上を目標に掲げる中、アナログ作業の限界が顕在化。「情報の壁」「推測の壁」「心理の壁」「育成の壁」という4つの課題に対し、AI品質レポートの自動配信、作業現場へのカメラ設置による動画解析、自社開発ロボット、作業者支援ツールなどを導入。原因究明時間を240分から30分へ87.5%削減するなど、目覚ましい成果を上げられました。
質疑応答
Q1自動化する工程の選定基準は何か?
Aスケールメリットが最も大きいところを選定しました。AIを活用して作業手順書から「自動化しやすい作業」を抽出させ、難易度の低い工程から着手。作業者への負担が大きい工程も優先しました。
Q2自動化の費用対効果はどの程度か?
Aロボット導入費用は有休機を活用しており、投資回収期間は約2.75年でした。
Q3どのようなチーム体制で進めたのか?
A生産部内の「スマートファクトリー推進課」が中心となり、改善対象部署のメンバーや他部門とも連携・情報共有しながら活動を進めました。
Q4検査成績アプリ等は自社開発か?
A自社開発です。Microsoftの「Power Apps」を使用して構築しました。
Q5ネジ締め等の不良に対する再発防止策は?
A発生した際には迅速に品質改善レポートを発行し、再発防止に努めています。
Q6現場のスマホ所持率は?
A職制であればほぼ100%(iPhone)所持しています。現場全体では現在3〜4割程度が活用している状態です。
Q7改善に特化した部署はあるのか?
A自動化を推進する「スマートファクトリー推進課」と、既存メンテナンス等を担う「生産技術課」の2つの専門部署が存在します。
Q8取り組み期間はどのくらいか?
A毎年実施している小集団活動の一環として、テーマ選定から発表まで約半年のサイクルで実施しています。
Q1品質改善にあたってのナレッジ化やその利用はされているか?
A最近では、AI-RAGを使ったQ&Aツールを開発し、知識の形式知化に取り組んでいます。
Q2SF推進課と現場の温度感に差はなかったか?
A特に現場と改善チームとの温度差はありません。同じ部署であるため方針も同じであることが、良い結果に繋がっていると考えています。
Q3経営者への配信の閲覧状況や評価はどのように把握しているか?
A経営者(執行役員)は毎朝確認されています。ファインプレーは褒め、危険な不良では課を跨ぐ水平展開を指示してくれています。
Q4Power Appsは生産現場の方も開発したか?
A生産部の一部と生産技術による開発がメインとなります。

 

 

2. TOTOハイリビング株式会社

  • 発表テーマ:『多様な働き方への挑戦 〜作業効率化による業務時間の削減〜』
  • 発表者:生産技術部門
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  • 【会社概要】本社所在地:千葉県茂原市本納3210-1 / 工場:本社・茂原工場(千葉県)・甲賀工場(滋賀県甲賀市)/ 設立:1989年(平成元年)7月14日 / 資本金:1億円 / 売上高:310億円(2024年度)/ 従業員数:443名(2025年6月末)/ 事業内容:TOTOシステムキッチン・洗面化粧台の製造
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  • 生産技術部門における「属人化」と「アナログ作業の偏重」を解消するため、RPAとExcelのVBAによる定型業務の完全自動化を実装。散在していた現場知見をナレッジとして可視化し、管理フォームの統一とマニュアル整備を徹底することで「多能工化」を推進しました。目標を上回る月68時間の工数削減を達成し、フレックス制度の活用が浸透するなど、高付加価値業務へのシフトとワークライフバランスの両立を実現されました。
質疑応答
Q1マニュアル作成で工夫したことは?
A若手が作成し、知見者が都度アドバイスする形で進めました。特に時間がかかるトラブルシューティングについて、過去の事例を元に原因や原則を含めた内容を盛り込みました。
Q2多能工化による一時的な効率低下はなかったか?
Aベテランの方が早いのは事実ですが、「腹をくくって」若手に経験させる方針を貫き、周囲の管理職も協力して実践しました。
Q3技術マニュアルの形式や勉強会の頻度は?
A現在はデータ(書面)形式ですが、将来的に動画化も検討中です。勉強会は「CA会(保全の会)」として月1回実施し、発生事象の共有と教育を行っています。
Q4予兆保全の効果(突発トラブルの削減)は?
A途上ではありますが、関東工場で180分、甲賀工場で470分の停止を未然に防ぐことができました。
Q5修理の自社対応と外注の割合は?
A約8割は自社で対応しています。手に負えない場合や新規の不明な事象についてはメーカーへ依頼します。
Q6メーカー修理待ちの回避策は?
Aリスクの高い設備はメーカー点検を定期的に実施しています。予備品の確保や定期的な部品交換を行い、大掛かりなオーバーホールが必要にならないよう管理しています。
Q7予兆の通知方法と対応までの時間は?
Aメールで通知され、PCやスマホで確認できます。故障の約1ヶ月前に予兆を捉えることを目安とし、週末などの生産に影響のない時間に計画保全を行っています。
Q11ヶ月前に判断できる予兆保全の手法は?
A常時監視による予兆保全では1ヶ月前の判断は現状困難です。定期点検を実施して予防保全に取り組み、早めに不具合に気づいた上で計画的に修理を行っています。
Q2複数人分担による効率低下への工夫は?
A後継者育成のために割り切っています。作業負荷や残業面のコストも含め、課長承認のもと育成を進めています。
Q3属人化解消にかかった期間は?
A今回のご報告内容については開始して1年くらいです。
Q4マニュアルはデータか紙か動画か?AIの使用は?
A現状はExcelのものを使用しています。
Q5教育にかけた時間はどの程度か?
AOJTがほとんどです。基本的に故障が発生した際に先生役の1名に同行させ、1年間みっちり教育しました。
Q6予兆保全の具体的な事例は?
A一般的なモーターの電流値測定を行っています。機器類も市販品を組み合わせて対応しています。
Q7軌道に乗るまでにかかった時間・人員規模は?
A全員参加(10名)で週に1〜2時間程度です。
Q8予兆保全のモニタリング方法は?
A電流値を計測しています。モニタリングはデータロガーからCSVデータをPCに出力し加工して可視化しています。

 

 

3. 新生化学工業株式会社

  • 発表テーマ:『ロットカード発行のデジタル化』
  • 発表者:新旭事業部
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  • 【会社概要】本社所在地:滋賀県大津市蓮池町6番12号 / 新旭事業部:滋賀県高島市新旭町饗庭3123番地 / 創業:1963年4月 / 資本金:3,300万円 / 従業員数:国内282名(2026年1月末時点)/ 事業内容:精密プラスチック成形品の製造・販売、金型の設計・製造
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  • 毎日平均50台の成形機が24時間稼働し、莫大な枚数に手書きや押印作業の労力をかけていたロットカード。①用紙の変更(A4サイズ8分割の無地用紙)、②カードフォーマットのプログラム化、③レーザープリンタの新規導入という3つの改善を組み合わせることで、資材費・人件費の大幅削減と在庫スペースの改善を実現されました。記入漏れ等の人的ミスや手書きによる読みづらさも解消し、改善から約1年が経過した今も、ロットカードに関わるすべての人が「作業が楽になった」「見栄えが良くなった」と評価しているとのことです。
質疑応答
Q1なぜこのテーマを選んだのか?
A事業部全体のほぼ全員に関わる業務であり、手書きやハンコの手間といった問題意識を全員が日頃から持っていたため、大きな効果が出ると判断しました。
Q2定着までの期間は?
A取り組み自体には約3ヶ月をかけ、現場の要望に合わせて1週間ごとに内容をアップデートする運用テストを4〜5回繰り返しました。
Q3将来的なペーパーレス化の検討は?
A検討はしましたが、カードに検査進捗を書き込む運用があることや、1日1,418枚という発行枚数に対するデジタル端末の確保が非現実的であるため、現在は紙のコストを下げる方向で運用しています。
Q4多くの利用者の意見をまとめるコツは?
A「手書きやハンコが見にくい」という共通の課題が明確だったため、とにかく「見やすさ」と「使いやすさ」にこだわってフォーマットを決定しました。
Q1ロットカードの識別色の優先順位は?
A色の優先順位は特にありません。改善前は金型単位で帯色固定でしたが、現在は生産中の他の品種と重ならないように色選びをしています。
Q2変更にあたり一番大変だったことは?
A不安要素よりもメリットの方が大きく、使用者の皆さんが前向きだったためうまく進められました。最も大変だったのは、条件付き書式を活用して文字色・帯色をどう変更するかで相当悩んだことです。社内のシステム課に委ねず解決できたことが自信に繋がりました。
Q3現場の意見吸い上げは他の事例でも行われているか?
AQCサークル活動を継続推進しており、問題点の抽出の際には現場関係者へのアンケートを用いることが多いです。各部署間の垣根が低く協力的な職場環境も、新旭事業部の特徴です。
Q4改善活動は主に現場作業者が行うのか?
A改善に特化した部署はありません。QCサークルを中心に現場作業者主体で行っており、事業部内の各部署にメンバーが所属しているため、情報共有しながら活動を進めています。

参加者の声から見えた大会の価値

ご参加いただいた皆様からは、多くの嬉しい感想が寄せられました。

異業種の取り組みを知ることができ、自社の課題解決のヒントを得られました!
具体的なDX事例は、漠然としたイメージしかなかった私にとって、大きな気づきになりました。
質疑応答で、発表企業の方々のリアルな苦労と、それを乗り越える知恵を知ることができて、大変参考になりました。
今回の学びを、自社のカイゼン活動に活かしていきます!

カイゼン大会が目指すもの

今回のカイゼン大会は、単に成功事例を共有するだけでなく、企業が持続的に成長し、競争力を強化するための「新しい視点」や「アイデア」を得る場となることを目指しています。異業種交流を通じて、自社だけでは気づけない改善のヒントや、イノベーション創出のきっかけが生まれることを願っています。また、若手社員の皆様には、対外発表を通じて経験を積み、次世代リーダーとして成長する機会を提供することも、本大会の重要な目的の一つです。